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「術後下肢虚血をきたした胸腹部大動脈瘤破裂の1手術例」
明石医療センター 心臓血管外科 戸部 智 先生
【症例】83歳 男性 既往歴 COPD
繰り返す喀血、急激な腎機能悪化、肺腫瘍疑われ当院紹介となった。CT検査の結果、胸腹部大動脈瘤破裂、左肺内穿破、出血性ショック、急性腎不全、胸腹部大動脈瘤末梢側狭窄、腹部大動脈狭窄、両側総腸骨動脈閉塞と診断し、緊急手術施行となった。手術は、右半側臥位の胸腹部アプローチで腹部大動脈からの送血を用いた部分体外循環下に胸部下行から腹腔動脈直上狭窄部までの人工血管置換術施行となった。術翌日に両下肢の虚血進行を認め、腹部大動脈の狭窄に対しPTA施行し、下肢虚血は改善したが、呼吸状態悪化し術後7日目に死亡となった。
「ASO急性増悪に対してFogarty血栓除去術と血管内治療によるハイブリッド治療を施行した1例」
兵庫県立姫路循環器病センター 心臓血管外科 岩城隆馬 先生
患者は68歳男性。右下腿の疼痛、色調変化を主訴に当院救急外来受診。来院時、右下腿の色調変化、冷感を認めrt PA,DPA,PTAは拍動を触知せず、両下肢CT angioでSFAの完全閉塞を認めたため、ASOに伴う急性動脈閉塞と診断し、緊急でFogarty血栓除去術を行ったところSFAの血流再開が得られたが不十分でありヘパリンの持続動注カテーテルをCFAに留置して帰室した。術後3日目に血管造影を施行したところAKPAとATAに狭窄が残存していたため、AKPAにはPTA+Stent留置、ATAにはPTAを追加した。これによって下腿への血流は改善し,APIも0.95となり肢切断を回避し良好に経過している。
ASOに伴う急性動脈閉塞では、血管の性状不良、末梢run-offの問題があり血栓除去術のみでは十分な効果が得られないことが多い。この際、血管内治療を併用することにより残存病変の治療やrun-offを改善することでより良好な結果が得られると考えられた。
「安静時疼痛を伴う閉塞性動脈硬化症に対して血管内治療を施行した急性心筋梗塞の一例」
姫路赤十字病院 循環器内科 藤尾 栄起 先生
症例は72歳女性、AMIで緊急入院となりました。急性期 RCA#2、LCX#11に対してPCI施行。以前より両下肢の安静時疼痛を認めており、左総腸骨動脈〜外腸骨動脈にかけての高度狭窄、並びに右総腸骨動脈から外腸骨動脈にかけての慢性完全閉塞に対して血管内治療を行い自覚症状が改善した症例を経験しましたので報告します。
「急性期動脈閉塞に対する治療戦略 特にGolden timeを超えた症例に対しInterventionは有効か?」
新日鐵広畑病院 血管外科 部長 福岡 正人 先生
下肢急性動脈閉塞症は、下肢の冷感、チアノーゼ、疼痛、筋力低下などの症状が出現する急性下肢虚血で、重症例では救肢はおろか救命すら困難な場合もある。しかしながら、いわゆる発症から8時間以内とされるGolden time内に加療を受けられる症例は少なく、かなり手遅れの状態から診断nされる症例も多くある。治療法はその病態に応じて選択するが、血栓除去術のみならず血管内治療も追加したほうがいいのか迷う場合もある。今回、当院で経験した急性動脈閉塞症例のうち、同時に血管内治療を施した症例を供覧する。